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SCHOLAR ERRANT

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Scholar-Errant 巻頭言

 かつて若き研究者は、真理を探究すべく諸国、諸学を遍歴しました。学問の師を探し、資料を尋ね、同学の士との対話を求めて、旅を続けたのです。 Scholar-errantとはそうした「遍歴学徒」を意味します。
 Scholar-Errantは、若い研究者の自由な投稿や質問を歓迎し、内外の諸先達から指導や助言を受ける場として企画されました。
 大学院教育は2000年代に入ると政府の大学院拡充政策をうけて新時代を迎えます。院生数は飛躍的に増加し、研究テーマも多様化しました。 若手の意欲に応える専門的な指導態勢をいかに構築するかが、焦眉の問題となっています。
 多様化と拡大の一途をたどる院生教育に、個々の大学だけで対応することは、じっさいのところ不可能に思われます。
 とりわけ中東欧・スラブ地域のように多言語、多文化の研究領域においてはなおさらです。 また若手の誰もが、望みどおりの研究環境を実現する経済的背景に恵まれているとは限りません。 これでは社会の根幹を担う人材の育成が阻まれ、教育の機会均等という権利が損なわれてしまいます。座視できない状況です。
 ところが、日本全体の中東欧・スラブ研究界を見渡せば、質量ともに世界的水準の優れた先輩研究者が揃っています。 Scholar-Errantは、若手と学問の先輩を、教育組織、分野、国境を超えて結びつけ、ネット時代ならではの教育媒体を目指します。 現代版「遍歴学徒」を、一緒に試みましょう。Scholar-Errantを活用すれば、若い研究者は地域性や資力に制約されず、国内外の輝かしい先人から、指導と助言を受けることが可能になります。
 Scholar-Errantは学術情報欄、自由な議論と意見交換の論壇を設けることで、鍛錬と切磋琢磨の場とします。
 すでに学部教育では大学間の共通授業が全国で広がっています。また専門研究者間には「地域研究コンソーシアム」のようなネットワーク化が展開しています。 中間に位置する大学院教育が最も未整備ではないでしょうか?
 留学制度や資料入手など、ハード面は格段の進歩を遂げました。しかし高度な専門教育を掲げる大学院において最も必要なものは、人間による知の伝承ではないでしょうか。 電子情報化の今日、昔のように物理的な労苦に耐えながら移動をせずとも、ネットを通して広く世界の知に遍歴が可能です。
 学問に組織や国境の壁はありません。日本の中東欧・スラブ研究にはきわめて優れた業績が多いのですが、海外発信力が弱い傾向は惜しまれます。 Scholar-Errantではこれを省察しつつ、大学院に入った第一歩から、国際ジャーナルへ自力で投稿できる段階まで、各階梯に相応しい専門的助言を行ないます
編集委員会:家田修(世話役)、三谷恵子、佐藤雪野、大津留厚、他

事務局:Scholar Errant 編集委員会
Email:journal.scholar.errant@gmail.com